全3回:アーティストのためのデジタルマーケティング実施レポート(第2回・3回) | つながるコラム | クリエイティブ・リンク・ナゴヤ

活動レポート

2023.9.7

全3回:アーティストのためのデジタルマーケティング実施レポート(第2回・3回)

クリエイティブ・リンク・ナゴヤでは、アーティスト・文化芸術関係者向けデジタルマーケティング講座「アーティストのためのデジタルマーケティング入門」(全3回)を開催しました。

 

この記事では、講座の第2回目および第3回目の実施レポートをお届けします。(第1回目のレポートはこちら

 

【開催概要】

開催概要 アーティストのためのデジタルマーケティング入門

第2回「実践手法1」:2023年7月25日(火)11:00-12:30

第3回「実践手法2」:2023年7月26日(水)13:00-14:30

講師(第2回・3回共通):三輪尚士様(アライブ株式会社代表取締役)、黒沢志保様(アライブ株式会社) 

 


 

第2回 7月25日(火)

 

右列の机の奥から三輪尚士様、黒沢志保様

 

講座の初回を終えて、今回からは2回にわたり、ホームページ制作などを手がけるアライブ株式会社の三輪尚士様、黒沢志保様を講師にお迎えして、実践的なデジタルマーケティングを学びます。

 

前半となる第2回目の講座では、マーケティングを実践するにあたっての、ペルソナの設定手法について改めて知るところから始めました。三輪講師は、マーケティングを「人と人のマッチング」と喩えながら、その仕組みをわかりやすく解説してくださいました。

 

ワークショップの様子

 

ここでは実際に、  参加者それぞれがペルソナ設定のシミュレーションに取り組みました。各参加者から発表がなされ、講師のお二人からフィードバックをいただきました。作業を通じて、アーティストの活動においても、やみくもに誰かに作品を届けようとするのではなく、着実なターゲティングを通して効率的な広報が可能になることが理解されました。

 

その後、今度はデジタルマーケティングの具体的な手法へと話が進みます。ここではSNS広告やランディングページの考え方、マーケティングにおける効果の出し方等を、具体的な事例とともに紹介していただきました。

 

そして最後に参加者は、デジタル広告を活用する練習として、インスタグラム上で配信するための広告作りを宿題に出され、この日の講座は終了となりました。

 


 

第3回 7月26日(水)

 

課題へのフィードバックの様子

 

翌日行われた講座の第3回目では、事前に各参加者が作ってきたインスタグラム用の広告ページやランディングページ案を皆で見ながら、講師のお二人からフィードバックをしていただきました。

 

参加者の皆さんから提出された案は、どれも非常にユニークな内容のものでした。これに対し、講師のお二人からきめ細やかなアドバイスや意見をいただいただき、さらに三輪講師からは「自分だったらこう作る」というアイディアもいくつかお見せいただきました。実際にフィードバックを受けた参加者の皆さんからは、プロの目を通して自分たちのマーケティングの施策を考えることができ、驚きの声、参考になったとの感想が多く聞かれました。

 

質疑応答の様子

 

その後、参加者それぞれの目的に応じたデジタルマーケティングの手法や、今後の方策などについて、引き続き活発な質疑応答が行われ、講座は盛況のうちに終了となりました。

 


 

まとめ

 

全3回にわたる講座を終えて、参加者からは「商品と芸術を同系列で語ることが出来るのが興味深く、美術にも戦略がいかに重要かを考えさせられた」「マーケティングには興味があったがこれまで学べる機会がなかった。わかりやすく説明してくれたので、ついていくことができた」「マーケティングに際して何が必要か、何をすべきかが明確に分かった」といった声が寄せられました。

 

昨年度より、クリエイティブ・リンク・ナゴヤは、デジタル広告費のみを対象とした助成金という、全国的にも珍しい助成制度に取り組んできました。

その目的は、デジタル化が進む情報社会の中で、ビジネス領域にて活用されている先端的な広告メソッドやノウハウを、文化芸術領域に還元し活性化することです。

また、助成を行う側の目的を明確化することで、採択者の方の目的もまた明確になるだろうという意図もありました。

 

今回の講座はクリエイティブ・リンク・ナゴヤとして初の挑戦ではありましたが、名古屋を拠点に先進的ウェブサービスを展開するアライブ株式会社様のご協力を得、他にないパワフルで充実した内容の講座とすることができたと自負しています。

 

助成D採択者の方は秋以降、この講座で学ばれた知識を元にデジタル広告を出稿されていく予定です。

今後も私たちとかかわってくださる皆様と、より良い助成の形について一緒に考えていく初めの一歩となれば良いと思います。