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2023.4.28
【インタビュー】2022年度採択アーティスト/LIVERARYが39歳以下の若手枠に選出された7組をピックアップし一挙紹介!
※この記事は事業実施前に各採択者に取材したものです。
LIVERARYでは、39歳以下の若手アーティスト及び文化芸術団体を対象とした「助成C」に採択されたアーティスト/団体計7組に注目。
内訳を見てみると、文化助成金の対象となったのは、現代アーティストだけでなく、落語家、クラリネット奏者、ギャラリー&カフェなどさまざま……。彼(彼女)らに自己紹介を兼ねた7つの質問を送ってみた。一体どんなアーティスト/団体が採択されたのだろうか。
Clarinet Ensemble みたらしだんご
(以下、代表の水野沙織さんが回答)
Q1.昨日は何をしていましたか?(1日の活動の流れなど教えてください)
午前中は家事を片付けて、午後にはリハーサル、夕方にレッスンと盛りだくさんな一日でした!
Q2.簡単に自己紹介をお願いします。
Clarinet Ensemble みたらしだんごは音楽と様々な分野のアートの融合を追求し結成されたクラリネットアンサンブルグループです。メンバー全員、なにか楽しいことはないかと常にアンテナを巡らしつつ、様々なコラボレーション公演を企画しています。加えてメンバー全員、個性的!グループでの活動、個人での活動、それぞれ注目してみてください!
(メンバーそれぞれ、一言ずつ好きなこともしくは趣味を発表します)
水野:好きなことは観葉植物と一緒に日向ぼっこ♪
松本:好きなことは舞台観劇(ジャンル問わず)とサッカー観劇(国問わず)です!
平野:好きなことは限定のポテトチップスを食べること、ハマっていることは入浴剤集めです!
大手:長年フラダンスをやってみたいと思っています!
坂田:好きな食べ物はいちご(最高記録は91個)です!
Q3.好きなアーティスト、影響を受けたアーティストがあれば教えてください。
「フランスのクラリネット音楽劇団LES BONS BECS(レ・ボン・ベック)みたいに何か面白いことできない?」と師匠に言われたのがこのアンサンブルのはじまりでした(笑)個人的にはパキート・デ・リベラなどクラシックのジャンルにとらわれず様々なジャンルのクラリネッティストを聴きます!
Q4.活動を行ううえで最も大切にしていることを教えてください。
とにかく、自分たちが楽しんで一つの公演を創り上げるようにしています。新しいことに挑戦することは多くの壁にもぶち当たりますが、様々なジャンルの方にアドバイスを求めたり、メンバーで考えて試行錯誤しながら楽しんでやっています!
Q5. 今回の若手アーティスト支援の助成に、どういう思いで応募されたのでしょうか?
いつも演奏会を聴きに来てくださる方々のみではなく、小さいお子様からご年配の方まで、幅広い方にコラボレーション公演を知っていただく機会になればと思い応募しました!
Q6.支援助成を受けて、どんなポートフォリオを作る予定ですか?
今回は「Clarinet×映像」のコラボレーション公演にフォーカスをあてて、私たちの企画公演の提案のリーフレットを作成しました。これを見ていただき、この公演見たい!私たちの地域でもやってほしい!と思っていただけると幸いです!
Q7.今後の展望を教えてください。
今までの公演をたくさん再演していく事と共に、新しい公演の企画にも取り組んでいこうと思っています。私たちはコラボレーション公演を通して、多くの方が様々な芸術分野に興味関心を持ち、音楽の枠組みを超えて芸術に触れる機会を創りだしていきたいと思っています。これからもClarinet Ensemble みたらしだんごをどうぞよろしくお願いいたします!
ケルベロス・セオリー/山もといとみ
Q1.昨日は何をしていましたか?(1日の活動の流れなど教えてください)
名古屋ライトハウス情報文化センターで、記録集づくりの相談に乗っていただきました。その後、記録集の原稿の整理と発注先への連絡をしたりして過ごしました。
普段は家にいて横になっている時間が多いですが、バイトなどをする合間で資料を探したり読んだりしている時間が多いです。
Q2.簡単に自己紹介をお願いします。
ケルベロス・セオリーというアーティスト・コレクティブの発起人の1人です。
ケルベロスセオリーはフェミニズムやクイアスタディーズに関心を持ち制作するアーティストの展示の場として始まりました。また展示をすると同時に、参加するアーティストや鑑賞者など様々な人が展示空間でアイデンティティーを脅かされるような経験をしない場であることも重要視し、セーファースペースという考え方を模索し実践しています。
個人としての作品制作では、インスタレーション作品が多いです。近年はタフティングという技法でラグを制作しています。
Q3.好きなアーティスト、影響を受けたアーティストがあれば教えてください。
過去から現在まで、フェミニズムを実践とともに考えてきた様々な人にいつも影響を受けています。
Q4.活動を行ううえで最も大切にしていることを教えてください。
それぞれの考えを話し合うことと、時間をかけることを大切にしています。
Q5. 今回の若手アーティスト支援の助成に、どういう思いで応募されたのでしょうか?
港まちポットラックビルディングでのケルベロス・セオリーの展示を終えた頃、これまでの活動を記録する記録集の作成を考えていましたが、アクセシビリティが充実した冊子を作るのにはハードルが高く、なかなか取り組むことができませんでした。
そんな中で名古屋市で若手アーティストを支援する助成があることを知り、応募しました。
Q6.支援助成を受けて、どんなポートフォリオを作る予定ですか?
今回制作をする記録集は第1回目第2回目の展示内容をアーカイブとしてまとめ、展示期間中に対応できなかった情報保障を取り入れたいと考えています。
Q7.今後の展望を教えてください。
今は4月の展示に向けて準備をしています。今後も愛知県内だけではなく他の地域で活動している人々と協働し、展覧会やイベントを開催していくつもりです。
登龍亭獅鉄
Q1.昨日は何をしていましたか?(1日の活動の流れなど教えてください)
落語会による移動⇒準備⇒上演⇒片付け⇒翌日に向けた稽古⇒合間にメールの確認や返信、SNSでの宣伝ツイート、スケジュール帳を見ながらスケジュール確認、予算配分と日々の記録、自分主催の会の事務連絡と道具の準備…派手なことはなく、こまごました事務作業で1日が終わります。
Q2.簡単に自己紹介をお願いします。
東海地区を中心にプロの落語家として生きています。特技は鉄道落語と客席をおいてけぼりにすること。趣味はネットサーフィンやYOUTUBE鑑賞(最近のマイブームは古館伊知郎チャンネル)。芸人だけど下戸なのでお酒飲めません。すすめてこないでください(ふりじゃないです!)。
Q3.好きなアーティスト、影響を受けたアーティストがあれば教えてください。
山本光洋・池田洋介・星新一・三谷幸喜・立川志の輔・清水宏・新堂冬樹・ラーメンズ・その他いろいろ(敬称略)
Q4.活動を行ううえで最も大切にしていることを教えてください。
体調不良を起こさない。
Q5. 今回の若手アーティスト支援の助成に、どういう思いで応募されたのでしょうか?
勢いと好奇心。
Q6.支援助成を受けて、どんなポートフォリオを作る予定ですか?
後輩達や業界全体が助かるもの。
Q7.今後の展望を教えてください。
コロナ渦で未来を描くのが難しいですね…1年先しか考えないようにしてます!詳しくはホームページへどうぞ!
Barrack
Q1.昨日は何をしていましたか?(1日の活動の流れなど教えてください)
2月の後半はここ数年、母校である愛知県立芸術大学の卒展に毎日フード出店をさせていただいています。校内に期間限定でスペースを作り、そこで昨日もご飯を作っていました!
Q2.簡単に自己紹介をお願いします。
Barrack(バラック)と申します。美術家の近藤佳那子と古畑大気のユニットで様々なアートイベントやプロジェクトに参加しています。2017年より愛知県瀬戸市にて元電器屋を改装し、カフェスペースとギャラリーが一体となった「Art Space & Cafe Barrack」をオープンしました。
美術・食・歴史・音楽・造形教育、といった要素を取り込みながら、人との関わりの中で作品やスペースを展開しています!
Q3.好きなアーティスト、影響を受けたアーティストがあれば教えてください。
私たちが学生だった頃、少し上の先輩達が運営していたアーティスト・ラン・スペースという存在や愛知県で行われていたオルタナティブな動きに影響を受けたと思います。
また、Barrackというユニット名ははじめ、スペース名として名付けましたが、この名前は建築学者の今和次郎が関東大震災後の東京でバラックのファサードに絵を描き、街や生活を少しでも美しくする為に芸術家たちと行った運動体「バラック装飾社」からいただきました。
Q4.活動を行ううえで最も大切にしていることを教えてください。
普段、個々での制作や活動も行っているのですが、Barrackとして活動するときは、1人では出来ないこと、誰かと関わることで生まれる動きや広がりを大切にしています。
Q5. 今回の若手アーティスト支援の助成に、どういう思いで応募されたのでしょうか?
Barrackの活動は、モノとして残るものばかりではなく、その時作られた場そのものや表現方法も多岐にわたります。その為、アーカイブの重要性を強く感じていました。ただ、記録の為の助成自体がそんなに沢山あるわけではなかったので今回の若手アーティスト支援は本当に有り難く、これを機に自分たちの活動を作品の記録として残そう!と思い応募しました。
Q6.支援助成を受けて、どんなポートフォリオを作る予定ですか?
運営しているスペースやこの5年半で行ってきた様々な活動を取りまとめたポートフォリオを作ります。
普段、自分たちですら活動を説明しづらいことがあったので、視覚的にすぐに伝わるような内容になる予定です。
Q7.今後の展望を教えてください。
全国のプロジェクトや展覧会に参加し、拠点を持ちつつ活動を続けることでより多くの人と面白い場や作品を作れたらと思います。名古屋圏のアーティストの豊かさや面白さを自分たちももっと知りたいし、多くの人に発信していきたいです。
文谷有佳里
Q1.昨日は何をしていましたか?(1日の活動の流れなど教えてください)
8:00 朝こどもたちを学校などに送り出し、朝食の片付けと夕食の準備。制作部屋へ。
9:00 次の展覧会(岡山県の蒜山ミュージアムで二人展)の計画のため、パソコン上で壁に作品を配置していく。なかなか決まらず、現実逃避の為少し制作。
14:20 子供の帰宅時刻が近づき、焦り始める。 移動は常に駆け足。 運送会社さんと額縁屋さんに電話。 もろもろメールを返送。
15:00 幼稚園バスのお迎え、小学生帰宅。2人におやつを与え、お姉ちゃんに弟をみてもらい、もうひとがんばり。
16:00 保育園お迎え。 終了。
Q2.簡単に自己紹介をお願いします。
文谷有佳里です。線の絵を描いています。
Q3.好きなアーティスト、影響を受けたアーティストがあれば教えてください。
山本富章先生、渡辺好明先生、ダニエル・リべスキンド、ザハ・ハディド、浅野弥衛、日本・東洋の絵巻物や掛け軸、、、「新建築」の写真など
Q4.活動を行ううえで最も大切にしていることを教えてください。
たくさん描くこと。
Q5. 今回の若手アーティスト支援の助成に、どういう思いで応募されたのでしょうか?
過去作品をきちんとアーカイブしてこなかったので、ずっと作品写真をまとめて撮影したいと思っていました。ここ3年程で特にその思いが強くなってきて、きちんと作品を整理しないと次に進めないなと思っていたところで、このカメラマン撮影費が対象になるこの助成を知りました。
Q6.支援助成を受けて、どんなポートフォリオを作る予定ですか?
既存のホームページに、撮影した作品写真をアップロードします。今回は221作品、計320カットほど撮影して頂きました。
Q7.今後の展望を教えてください。
デザイナーさんと一緒に、リソグラフ印刷を使った本を作ろうと思っています。 今までに見たことのない、静かに狂ったようなものになればいいなと思っています。
山口由葉
Q1.昨日は何をしていましたか?(1 日の活動の流れなど教えてください)
朝8時に起きて万能茶とオートミールを食べて、祖母の家に行き、昼にカモミールティーと餅とビスケットを食べて、家に帰ってパソコン作業をして、その後アトリエに行ってキャンバスを張って、絵を描いて、家に戻って夕食に酢豚と万能茶とご飯を食べました。
Q2.簡単に自己紹介をお願いします。
絵を描いています。
Q3.好きなアーティスト、影響を受けたアーティストがあれば教えてください。
O JUN、長谷川繁、登山博文、中園孔二、ウィレム・デ・クーニング、フィンセント・ファン・ゴッホ
Q4.活動を行ううえで最も大切にしていることを教えてください。
私が新しいと思える描き方で絵を描くことです。
Q5. 今回の若手アーティスト支援の助成に、どういう思いで応募されたのでしょうか?
私の絵を多くの方に知ってもらうのに必ず役立つと思い応募しました。
Q6.支援助成を受けて、どんなポートフォリオを作る予定ですか?
冊子形式の今までの主要な作品が見れる余白のきれいな画集
Q7.今後の展望を教えてください。
絵を描き続けるために売れます。
山下拓也
Q1.昨日は何をしていましたか?(1日の活動の流れなど教えてください)
EAST EAST Tokyo 2023というアートフェアに出品しています。昨日はそのレセプションでした。
Q2.簡単に自己紹介をお願いします。
名古屋を拠点に活動しています売れない中堅現代美術作家です。
Q3.好きなアーティスト、影響を受けたアーティストがあれば教えてください。
M.O.S.A.D.やphobia of thugなど。
Q4.活動を行ううえで最も大切にしていることを教えてください。
最後までやめないこと。
Q5. 今回の若手アーティスト支援の助成に、どういう思いで応募されたのでしょうか?
割と気楽に。
Q6.支援助成を受けて、どんなポートフォリオを作る予定ですか?
作品理解を深められる、プラス、コミュニケーションツールとして機能するよう設計されたミニ冊子です。
Q7.今後の展望を教えてください。
3月中旬にCadan有楽町ギャラリーで個展、6月から香港へレジデンス、8月に台北で個展があります。どれかが先の大きな仕事に繋がればいいなと思います。